線維芽細胞移植術の概略

肌の再生医療線維芽細胞移植術の概略

あなた自身の細胞だけを使い、肌を若返らせる究極のスキンケア!!

肌の再生医療「線維芽細胞移植術」の概略、注意点についてご紹介します。治療を受ける前に基本的な再生医療について知っていただき、安心して治療を受けて頂ければ幸いです。

線維芽細胞移植術の詳細

線維芽細胞移植術が持つ肌の若返りの重要性、必要性についてはこれまでご紹介した通りです。
次に実際の線維芽細胞移植術のご紹介をさせていただきます。

(線維芽細胞移植術の概略)
線維芽細胞移植術ですが、4つの工程(細胞採取、細胞培養、細胞移植、細胞保管)に分けてご紹介します。

実際の線維芽細胞移植術の手術の方法、治療の流れはこちらをご参考下さい。

1.細胞採取について

細胞採取と表現していますが、正しくは皮膚片の採取です。線維芽細胞は皮膚の真皮層という場所に沢山存在しています。ですので皮膚の数ミリを採取し、採取した皮膚にある線維芽細胞を抽出します。採取する場所は主に耳の裏側の皮膚を使用します。

┃どこの皮膚を使うの?

採取する皮膚片ですが、基本的には耳の裏側の皮膚を採取しています。
採取する皮膚の選定方法ですが、

  • 真皮層の厚みがしっかりとあること。
  • 紫外線やメイクなどの刺激によってダメージを極力受けにくい場所など。

れらを考慮すると現段階では耳の裏側の皮膚というのが線維芽細胞を抽出し培養するには望ましい場所、皮膚片であると考えています。

┃採取するのは皮膚と血液

細胞培養は、ご自身の細胞だけで培養できる訳ではありません。細胞を育てていく上で必要になるのが、栄養分となる培地が必要になります。培地というのはアミノ酸などを含んだお薬と血清で作られる溶液です。当院では全て自己血(ご自身の血液)を用いて細胞を培養します。豚や牛の血清を用いることもできますが、安全管理上、全てご自身のものだけを使用します。このことは厚生労働省に提出している再生医療提供計画書にもしっかりと明記しています。

(細胞培養で採取するもの)
  ・皮膚片   ・血液

(1)皮膚片の採取方法
耳の裏側を消毒し、清潔状態が保たれるよう術野を残し布で覆います。耳の形状などに合わせて採取する皮膚の範囲にデザインを描きます。麻酔の注射を打ちます。十分麻酔が効いていることを確認し、皮膚をデザイン通り切開し、皮膚片を採取します。
傷跡を目立たせないよう工夫し、十分な止血を行い傷を縫合します。
切開部分に軽い圧迫のためのガーゼを当てがい、テープで固定して終了です。
痛みについては麻酔の注射だけで、術後に痛みを感じることはほとんどありません。また、麻酔の注射については細い針でゆっくりと注入しますので、強い痛みを感じることもありませんのでご安心ください。

(2)血液の採取方法
次に血液の採取をおこないます。採取量は細胞移植する範囲によっても違ってきますが、概ね300mlの血液を採取します。献血等で採取する量は200〜400mlですので、その中間量であり、特に生活等に影響を及ぼす量ではありません。採取するお時間は30〜40分程度をお考え下さい。
事前の血液検査やその方の体重等で数回に分けて血液を採取する場合もございますし、ご要望に応じて数回に分けて採取することも可能です。必要に応じて貧血のお薬など事前に投与する場合もございます。
採取後は少しお休みいただき、ジュース等を準備していますのでそちらを摂取していただきご帰宅して頂けます。

┃傷跡はどうなるの?

皮膚片を採取した部分の傷跡ですが、切開するのは数ミリです。しかも耳の裏側ですので目立ちませんし、耳基部ですので、皮膚の折れ曲がりでシワとして擬似消失しますので傷を気にされる心配は不要です。

2.細胞培養

採取した皮膚片から真皮層にいる線維芽細胞を抽出します。この抽出作業は細胞培養における重要ポイントの一つです。より多くの線維芽細胞を抽出することで細胞の品質に影響が出ると考えており、私たちが非常に気を使う培養技術です。初回の細胞移植までに必要な培養期間というのは概ね1.5ヶ月程度をお考えください。

皮膚片から回収した線維芽細胞を細胞培養によって増殖させます。そうして増殖した線維芽細胞は2つに分類します。一つはマスターセル、もう一つはランニングセルです。言葉通り、マスターセルは長期保管用の細胞、ランニングセルは治療で使うための細胞という分類です。
注入スケジュールに応じてランニングセルを解凍・培養していきます。

┃クリニック内の培養室で培養する意味

クリニック内で培養する意味ですが、やはりこれまで20年に及ぶ研究と実績があります。それは根本に細胞培養技術、移植技術に自信があるからです。単に細胞を培養すると言っても細胞の品質(形状や性質)には少なからず違いを生じます。同じ線維芽細胞というものであっても品質が違えば、若返り効果にも大きな差を生じると考えています。
私たちには技術と経験があるからこそ外注する必要すらありませんし、より高い品質の細胞を加工する技術を所有しているという自信と自負があります。

再生医療法の成立によって、より高い倫理観や治療技術が求められると考えていましたが、現実には培養加工業者による治療の斡旋が横行しており、再生医療に対して実績や経験が少なくても治療提供計画の書類が整っていれば、どんなクリニックであっても再生医療が提供できるのが実情です。残念ながらそれでは有効な結果を導くことはできません。特に肌の若返りを主たる目的とした皮膚の再生医療においては、皮膚科、形成外科、美容外科などの実績や経験も重要です。当院の医師は全てそれらの専門医を取得しており、経験と実績では他のクリニックとは大きく違うのです。単に細胞を増やす事業者と私たちとでは絶対的な違いがあるものと考えています。
ですので私たちは細胞培養を外注するようなことをせず、自分達が確実に管理し良質な細胞だけを用いています。それが再生医療を望む患者さんへの誠意であり、安全性と品質を維持できることであると考えています。

┃安全性に対する取り組み

皮膚細胞(真皮線維芽細胞)を用いた細胞培養に関する再生医療を提供するには、細胞を加工する施設届、再生医療を提供するための提供計画書を届け出て受理されてからでなければ細胞を加工することもできなければ、当然再生医療を提供することもできません。

当院は医療機関であるためクリニック内(東京院、神戸院とも厚生労働省に届出済み)に細胞培養施設、細胞加工室を設置しています。また、肌の再生医療を提供するために必要な提供計画書も提出し、すでに東京院、神戸院ともに受理されています。しかし、これらは最低限のこと。どんな医療機関であっても行なっていることです。私たちの肌の再生医療の取り組みはそれだけではありません。

細胞品質への取り組み

預かった細胞は単に培養して数を増やすだけではありません。特に線維芽細胞については継代回数が一定回数増えれば細胞の形状が損なわれ性質上効果の高い細胞にはなりません。数を一定量増やせば分裂回数が増えますから、それは老化した細胞という認識で考えています。
そんな品質の細胞ではどれだけ細胞を補充しても、より高い若返り効果は望めないでしょう。私たちは細胞の継代回数を制限し、細胞の形状など品質にこだわった培養を実践しています。

安全性への取り組み

培養細胞は形で個々を判断できるものではありません。基本的には全て同じ形状をしていますので徹底した管理が要求されます。私たちの細胞培養センターでは、数名の医師が製造管理責任者、品質管理責任者を担い、培養士が作業し常に安全管理を徹底しながら細胞培養を実施しています。
その一つの方法として細胞のロットごとに全て管理番号が割り振られ、同一コードでなければ加工室への入室すらできない厳重な管理下ですし、2名以上の医師もしくは培養士で細胞ロット、試薬等のチェックを行なっていますので、別の細胞との混濁などの問題を引き起こさないよう徹底しています。
また、全ての作業工程は記録管理されています。

┃細胞の品質について

肌の再生医療で重要なポイントは移植する細胞そのもの性質です。単に数を増やすだけではより高い効果を導き出すことはできません。私たちはこれまで20年という細胞培養の実績を積み重ね、その上で一番ベストな細胞の品質、より若返り効果に優れた細胞を作り出しています。
また、他との大きな違いは細胞を細かく調整することにも関係しています。日々、細胞の量や形状を観察し、それぞれに適した処理をしながら、品質管理者、製造管理者および、実施責任医師とコンタクトを図りながら適切な細胞に育てています。

3.細胞移植

細胞培養で増殖した細胞「線維芽細胞」を肌に移植する方法ですが、これらは全て注射で行われます。私たちの細胞移植は、まず最初に注入する部位に麻酔クリームもしくはテープを貼り、局所的な麻酔を行います。そうして麻酔の効果が現れる頃に、細胞を数ミリ間隔の幅で真皮層に細かく注射して移植していきます。ご希望の場所全体に注射が終了したら治療は終了です。少し注入部を冷やしてご帰宅していただけます。
注入のお時間ですが、目元など1部位であれば数分で終了します。顔全体など広範囲に及ぶ場合は30、40分程度かかるとお考えください。

(効果に実感について)
細胞移植の効果の実感は個人差がありますが、1、2ヶ月過ぎた頃から潤い感、ハリ感を実感していただくことができます。乾燥肌についても同時期から実感していただけると思います。
私たちの肌の再生医療は他で行われている手法とは違い注入時に用いる溶媒は生理食塩水を用います。他ではアルツなどのヒアルロン酸製剤を用いるためほうれい線や目の上・下の凹みに対処していますが、そういった手法には疑問を持っています。
私たちは純粋に細胞を移植するだけで肌の若返りを目指す「肌の再生医療」を実践しています。

(移植後の状態)
細胞移植は数ミリ単位で皮膚に注射しますので、注射痕、赤み、少しの腫れを生じます。赤みと腫れについては数時間で消失しますが、注射痕は1、2日程度かかることがありますし、細かな内出血を引き起こすと2、3日は目立つ可能性があります。
メイクをすれば隠せますが、男性の場合は注意が必要です。

(ダウンタイム)
注射痕が気になる方でメイクをできない環境であれば2、3日のダウンタイムが発生すると考えておいた方が望ましいです。長期化するようなダウンタイムはありません。

┃移植・治療する場所

細胞を移植する皮膚の層ですが、「真皮層」をターゲットとし注射します。当院では34G針という特別な注射針を用いて非常に浅い層に刺入し細胞を移植します。また、刺入層を設定できる医療機器を使って安定した層への注入も実践しています。

細胞を移植できる範囲ですが、以下の通りです。
元、頬、口周り、おでこ、首、デコルテ、手の甲 など
皮膚であれば基本的にはどこでも可能です。

┃痛みに対する取り組み

注射による痛みですが当然個人差があります。これまでの経験から1部位であれば麻酔クリームで十分ですが、やはり、広範囲に及ぶ場合は静脈麻酔や神経ブロックを併用した麻酔を併用することが望ましいというのが実感です。特にこういった肌の再生医療の場合、刺入層が浅ければ浅いほど痛みが増しますし、回数を重ねると同じように痛みが増す傾向にあります。
たちのクリニックでは吸入麻酔、静脈麻酔、全身麻酔など全ての麻酔方法に対応できるため治療中の痛みを感じることなく肌の再生医療を受けていただくことができます。

┃細胞の生着と効果を高めるために

肌の再生医療で大切なのは効果です。治療を受けたにも関わらず効果を実感できないという感想を持ってしまうと再生医療に対する不信感を持つことになってしまいます。もちろん、医療ですから効果に個人差を生じてしまう可能性は否定できません。しかし、治療を提供する側がより高い効果を実感して頂くためにしっかりとした治療方法の確立と、豊富な実績を積むことが何より大切であると考えています。

私たちは肌の再生医療でより高い効果を実感して頂くために、細胞の質へのこだわりだけに取り組んでいるわけではありません。細胞の生着を高めるために、医療機器を用いて細胞を移植する層を正確に安定化させるための技術、移植細胞の生着を高めるためにアイシングの効率化など、美容外科で行われている手法を応用して肌の再生医療の効果を高める工夫をらしています。

4.細胞保管

培養した細胞は凍結保管して半永久的に眠らせて保管することができます。私たちは線維芽細胞を抽出し、培養した工程において、マスターセル、ランニングセルといった利用目的に応じて細胞を分けて管理し、-196℃という環境下で保存・管理するシステムを構築しています。

(使用用途に応じた保管・保存)
細胞バンクに保管する細胞は「線維芽細胞」、「幹細胞」などさまざまな細胞を保管するシステムですが、いずれも長期保管するための「マスターセル」、普段使いできる細胞を「ランニングセル」として分離して保管するシステムです。保管するシステムが大型にはなりますが、何より患者さんの将来的なメリットを考慮し、このシステムで運用しております。

┃全てクリニック内の細胞培養室で保管

私たちは細胞培養、細胞保存の全てをクリニック内の施設で管理運営しています。一切の外部事業者の利用はありません。個人の医療機関だから規模が小さくて管理が不十分なのでは?という指摘を受けたこともございます。しかし、私たちの管理体制は個人だからといって一切の妥協はありません。製造管理責任者、品質管理責任者が常に保管システムを管理・確認していますし、万一、温度や液体窒素の残量など異常を生じた場合でも緊急連絡システムを構築しており、直ちにトラブルに対し対応できるよう日々訓練も実施しています。
全ては皆様の細胞を預かるという責任の重さを自覚しており、スタッフ一同で管理しています。

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